从女性主义角度解读《第八日的蝉》(3)

いたが、男性より女性は弱い地位にいるのがはっきりと見える。男性は女性より利益を持っていき、 そのうえ、損失は少なかったことがわかる。 2.1


いたが、男性より女性は弱い地位にいるのがはっきりと見える。男性は女性より利益を持っていき、 そのうえ、損失は少なかったことがわかる。

2.1.2 仁川重春と仁川康枝

主人公の一番目の身を寄せる対象である康枝は希和子の心にはいつも正義感があり、確固として、 思い切って抵抗するイメージがあった。学生のころ、タバコを吸いながら授業をする教授に、康枝が

立ち上がって抗議した。そして妊娠した後、自分が家事と育児で疲れていたのに、ずっと希和子のこ とを思ってくれたり、希和子に不倫相手の男との別れを勧めていたりした。

しかしながら、彼女は自分の夫は家でゲームしかできないという事実が分かり、「もう置物だよ、 ただの」(21 ページ)と認めていたが、長い間家庭主婦をしてきた康枝は自分の夫、自分の婚姻にとっ くに妥協していた。夫の仁川重春は新しいゲーム機を買うため、一家団欒のはずだったクリスマスに 徹夜して並んでそれを買ってきたが、自分の家事には無関心だった。このような事実が分かっていた にもかかわらず、友人の希和子に結婚を急ぎ立てた。「結婚しちゃえば男の人はちゃんとしてくれる

から、一日も早く籍を入れて、ね」(37 ページ)という話で進めていた。彼女の現実はこの話とはまっ たく逆だが、友人の婚姻を相変わらず期待していた。あるいは、彼女は結婚のほかにより良い方法が ないと認識したかもしれない。

仁川重春は仕事が終わったら、自分の妻を助けることは少なかった。康枝の言うとおり、食事を終 えると、彼はずっとテレビと向き合ってゲームをしていた。家事の手伝いもなし、夫婦の間に交流の 話も少なかった。この家ではまるで母と娘ばかりいるように見える。このようなよくない婚姻の影響 で、悪いことに敢然と反抗した昔の康枝は消えた。かわりに勇気を失い、しびれるように生活を送っ ていく女の姿だけが残った。